「ブリーチはしたいけれど、髪が心配」。サロンでいちばん多いご相談です。
そのご相談に対して、この10年で美容室側の道具は確実に変わりました。その代表格がボンド系(結合ケア系)と呼ばれるブリーチ剤で、シュワルツコフのファイバープレックス パウダーブリーチはその1つです。
この記事では、そもそもパウダーブリーチとは何か、ボンド系は従来のブリーチと何が違うのか、そして「何回で希望の色になるのか」という現実的なところまで、施術する側の視点で整理します。
ファイバープレックス パウダーブリーチとは
シュワルツコフ プロフェッショナルのサロン専用ブリーチ剤です。粉末(パウダー)状のブリーチ剤で、オキシ(過酸化水素水)と混ぜて使います。
特徴は、毛髪保護成分としてジカルボン酸を配合していること。ブリーチの工程で傷みやすい髪の内部に働きかけ、枝毛・切れ毛を防ぐ設計になっています。あわせてアミノ酸系の保湿成分が配合されています。
ここは正直に書きますが、髪に負担がまったくかからないブリーチ剤は存在しません。ボンド系はあくまで、同じ明るさまで上げるときの負担を抑えやすくする設計です。ゼロにはなりません。そこを踏まえたうえで使う道具です。
そもそも「パウダーブリーチ」とは
ブリーチ剤には粉末タイプとクリームタイプがあります。サロンで使われる脱色力の高いものは、ほとんどが粉末タイプです。
理由は単純で、脱色の主役である過硫酸塩は、水分があると保存中に少しずつ反応してしまうためです。粉のまま保管して、使う直前にオキシと混ぜる。これがいちばん力を発揮できる形なので、パウダーが選ばれています。
市販のブリーチ剤で粉末タイプを見かけないのは、混ぜる作業と塗布の速さが求められるからです。「ブリーチパウダー」「ブリーチ剤 パウダー」で検索して出てくる業務用の製品は、基本的に美容師が扱う前提のものとお考えください。
オキシの選び方で仕上がりが変わる
同じブリーチ剤でも、混ぜるオキシの濃度(3%・6%など)で明るさの上がり方と負担が変わります。濃度が高いほど速く明るくなりますが、そのぶん髪への負担も大きくなります。
暗い髪をいきなり最高濃度で上げるのではなく、髪の状態を見ながら濃度と放置時間を組み立てる。ここが美容師の仕事です。
ボンド系ブリーチと従来のブリーチの違い
| 従来のブリーチ | ボンド系ブリーチ | |
|---|---|---|
| 脱色の仕組み | 同じ | 同じ |
| 保護成分 | なし、または少ない | 結合をケアする成分を配合 |
| 施術後の手ざわり | きしみやすい | 比較的まとまりやすい |
| 使いどころ | 1回で仕上げる場合 | 回数を重ねる場合ほど差が出やすい |
ボンド系の価値がいちばん出るのは、ハイトーンやインナーカラーのように、ブリーチを複数回重ねる場面です。1回で終わるデザインなら差は小さく感じるかもしれません。
何回で希望の明るさになるのか
これがいちばん聞かれる質問です。おおよその目安を書きます。
- 1回 — 黄色〜オレンジ。ここにベージュやアッシュを重ねると、いわゆる「明るめの髪色」になります
- 2回 — 明るい黄色。ミルクティー系、グレージュ系が現実的に入る段階です
- 3回以上 — ホワイト系、ペールカラー、ビビッドな色を鮮やかに出したい場合
ただし、これは髪の状態と履歴で大きく変わります。とくに黒染めや白髪染めを繰り返している髪は、想定より上がりません。逆に地毛が明るい方は1回で十分なこともあります。
1日で何回も重ねるより、期間を空けて分けるほうが髪の状態を保ちやすくなります。急ぐ理由がなければ、そちらをおすすめしています。
ブリーチした髪をどう扱うか
ブリーチ後の髪は水分を含みやすく、乾きやすい状態になります。日々のケアで意識していただきたいのは3つです。
- 洗ったら必ず乾かす — 濡れたまま放置する時間がいちばん負担になります
- 洗い流さないトリートメントを使う — ドライヤーの前に。オイルタイプが扱いやすいです
- お湯の温度を下げる — 38度前後で十分。熱いお湯は色落ちを早めます
同じファイバープレックスのシリーズには、家庭で使えるボンドオイルがあります。ブリーチ後の毛先のからまりが気になる方に、そのままお使いいただけます。
よくある質問
ファイバープレックスは自分で買えますか?
ブリーチ剤そのものはサロン専用品です。ご家庭でお使いいただけるのは、同シリーズのボンドオイルなどのホームケア製品になります。
黒染めしていてもブリーチできますか?
できますが、明るさは想定より上がりにくく、ムラも出やすくなります。いつ・何で染めたかを教えていただけると、計画が立てやすくなります。覚えている範囲でかまいません。
ブリーチ後、すぐにパーマや縮毛矯正はできますか?
髪の状態によります。ブリーチ毛への薬剤施術は負担が重なるので、期間を空けたうえで、実際に髪を見てから判断させてください。
色落ちはどのくらいで始まりますか?
ブリーチ後のカラーは、おおむね2〜3週間で変化を感じる方が多いです。カラーシャンプーを併用すると、変化のしかたを緩やかにできます。
白髪があってもブリーチはできますか?
できます。ただし白髪は脱色する色素がないため、周りの髪と明るさの出方が変わります。仕上がりのイメージを事前にすり合わせておくと安心です。
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ブリーチをするかどうか、何回に分けるか、そもそも今の髪でどこまで明るくできるか。実際に髪を見せていただくのがいちばん確実です。
