カラートリートメントとカラーリンスは、どちらも髪の表面に色を乗せるタイプの白髪染めです。呼び方は分かれていますが、染まる仕組みは同じで、髪を明るくすることはできません。
1回でしっかり染まるものではなく、数回くり返して少しずつ色を入れていくのが前提です。
手軽な反面、セルフで使うと「斑になる」「思っていた色と違う」といった失敗も起きやすい染め方です。理由と対策まで含めてお伝えします。
カラートリートメントとカラーリンスの違いは?
結論から言うと、この2つを厳密に分ける決まった定義はありません。メーカーによって呼び分けられているのが実情です。
どちらも塩基性染料やHC染料といった、髪の表面に着色するタイプの染料を使っています。染まる仕組みそのものは同じです。
一般的には、こう呼び分けられていることが多くなっています。
| カラートリートメント | カラーリンス | |
|---|---|---|
| 主な位置づけ | 染めることが主役 | すすぎ・仕上げが主役 |
| 放置時間 | 5〜10分程度 | ほぼ置かない |
| 染まり方 | しっかりめ | ゆるやか |
| トリートメント成分 | 多い | 少なめ |
ただし商品名は各メーカーが自由につけているため、「カラーリンス」という名前でトリートメント並みに染まるものもあります。名前で選ぶより、パッケージに書かれた放置時間を見たほうが確実です。
どうやって染まる?
一般的なヘアカラーは、髪の内部に薬剤を入れてメラニン色素を分解し、そこに色を入れます。だから明るくできます。
カラートリートメントは違います。髪の表面に色素を付着させているだけです。内部を脱色しないので、髪への働きかけ方がそもそも違います。
その代わり、今の髪色より明るくすることはできません。黒髪に使っても黒いままです。ここが最初のつまずきポイントになります。
内部で色をつくるタイプの仕組みはアルカリカラーの記事にまとめています。
白髪はどのくらい染まる?
1回では染まりません。これはデメリットではなく仕様です。
数回くり返すうちに少しずつ色が入り、だんだん目立たなくなっていきます。逆に言えば、使うのをやめると数回で元に戻ります。継続が前提の染め方です。
白髪はもともと色素がないため色が入りやすく、黒髪部分は元の色が残ります。全体が均一な色になるというより、白髪が周りとなじんで目立たなくなる、という仕上がりを想像していただくのが近いと思います。
セルフで起きやすい3つの失敗
サロンでご相談をいただくことが多いのは、次の3つです。どれも原因がはっきりしているので、知っておくと避けやすくなります。
1. 斑(むら)になる
多くついたところと少ないところで色の差が出ます。セルフで均等に塗るのは、思っている以上に難しいのが理由です。鏡で見えている範囲だけ厚く塗ってしまいがちなので、後頭部や耳の後ろが薄くなります。
2. 思っていた色と違う
これは絵の具を混ぜるのと同じと考えると分かりやすくなります。
カラートリートメントは今ある髪色の上に色を重ねるので、ベースの色(黒・茶色・黄色)によって出方が変わります。たとえば黄色く明るくなった髪に青系のカラートリートメントを使うと、黄色+青で緑に見える色になります。狙った色にならないのは、商品が悪いのではなく、下地の色が違うためです。
3. 根元と毛先で色が違う(根元が明るく、毛先が暗くなる)
これには原因が2つあります。
ひとつは塗布量の差。根元は塗りにくく量が少なくなり、毛先は塗りやすいので量が多くなります。その差がそのまま色の差になります。
もうひとつは光の透過の違いです。根元(特にトップの分け目)は毛の重なりが少なく、中間から毛先は重なりがあって厚みが出ます。同じ量を塗っても、厚みのあるところは光を通しにくいぶん暗く見えます。
サロンでは、根元を暗め・毛先を明るめにしたグラデーションのベースをあらかじめ作っておくことでこれを解消します。仕上がりで色がそろって見えるように逆算して設計している、ということです。セルフでこれを再現するのは難しいので、色ムラが気になる方は一度サロンでベースを整えてから、間をカラートリートメントでつなぐという使い方をおすすめしています。
メリットは?
1. 自宅で、お風呂のついでにできる
シャンプーの流れの中で使えて、放置時間も短めです。ヘアマニキュアのように専用の手順が要りません。
2. 内部を脱色しない
髪の内部を化学的に変化させない染め方です。
3. 選択肢が多い
成分、価格、色みの種類が多く、比べて選べます。
4. サロンカラーの色落ちを補える
染めた色が抜けてきたときの間つなぎとして使えます。
デメリットは?
1. 色持ちが短い
間隔を空けるとすぐ抜けるので、染め続ける必要があります。
2. 明るくできない
バージンヘアの方や、暗い髪色の方には向きません。
3. 肌や爪、頭皮に色がつく
染めた直後は頭皮に色が残ることがあります。手袋を使い、浴室に色がついたらすぐ流してください。
4. サロンのカラーと相性が出ることがある
表面がコーティングされた状態だと、アルカリカラーで狙った色が出ないことがあります。
サロンで染める前はどうすればいい?
基本は2週間ほど空けていただくようご案内しています。ただしコーティングの強さは商品(メーカー)によってかなり差があるため、これはあくまで目安です。
そのうえで、必ず美容師に「カラートリートメントを使っている」とお伝えください。商品名まで分かると、こちらで薬剤を調整できます。
伝えていただければ対応できることがほとんどです。黙っていて色が出なかったときのほうが、修正に時間がかかります。
アレルギーが心配な人はどう考える?
カラートリートメントには、かぶれの原因になりやすいジアミン(酸化染料)が入っていない製品が多くあります。そのため「アレルギーの人でも使える」と紹介されることがあります。
ただし、ジアミンが入っていない=誰にもかぶれないという意味ではありません。塩基性染料やHC染料、その他の成分に反応する方もいます。
過去にヘアカラーで異常が出たことがある方は、自己判断で切り替えず、まず皮膚科を受診してください。そのうえで、使う前には毎回パッチテストを行ってください。
よくある質問
カラーリンスとカラートリートメント、どちらを買えばいいですか?
名前ではなく、パッケージの放置時間で選んでください。しっかり染めたいなら5分以上置くタイプ、色落ちを補いたいだけなら置かないタイプで足ります。
毎日使っていいですか?
製品の表示に従ってください。染まってきたら間隔を空けるのが一般的です。
白髪染めの代わりになりますか?
白髪を「目立たなくする」ことはできますが、「しっかり染める」用途では物足りなく感じる方が多いです。白髪染めとおしゃれ染めの違いもあわせてご覧ください。
お風呂場が汚れませんか?
色がつきます。使用後すぐに流してください。
ヘアカラーの種類シリーズ
- 白髪染めとおしゃれ染めの違い|同時に使える?明るくできる?
- アルカリカラー(ヘアダイ・永久染毛剤)のデメリットと対策
- ヘナカラー(草木染め)とは?メリット・デメリット
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白髪や髪のお悩みに合った染め方は、サロンでもご相談いただけます。
