ヘアマニキュアは、髪の表面に色を入れるタイプの染毛剤です。酸性カラー、半永久染毛剤とも呼ばれます。
一般的な白髪染め(アルカリカラー)と違って髪の内部を脱色しないため、明るくすることはできません。その代わり、ツヤが出やすく、ジアミンを使わないという特徴があります。
色持ちは3〜4週間ほど。地肌につけられないという、他の染め方にはない制約もあります。
ヘアマニキュア(酸性カラー)とは?
髪を染める方法は大きく3種類に分かれます。そのうちの1つが、半永久染毛剤であるヘアマニキュア=酸性カラーです。
髪の表面には、非常に細かいレベルで帯電したイオンがあります。酸性カラーはそのイオンと結合することで色がつきます。髪そのものの色を変えるのではなく、表面に色を重ねていく染め方です。
白髪染め(アルカリカラー)と何が違う?
いちばん多い疑問なので、先に表で整理します。
| ヘアマニキュア(酸性) | アルカリカラー(ヘアダイ) | |
|---|---|---|
| 染まる場所 | 髪の表面 | 髪の内部 |
| 明るくできる | ✕ | ○ |
| 色持ち | 3〜4週間 | 2ヶ月前後 |
| 地肌につける | つけられない | つけられる |
| ジアミン | 不使用 | 使用(製品による) |
| 色の種類 | 少なめ | 豊富 |
アルカリカラーは、キューティクルを開いて内部に色素を入れます。だから明るくできます。詳しくはアルカリカラーの記事にまとめました。
酸性カラーはキューティクルを開きません。表面に密着して色を乗せるので、まとまりやツヤが出やすいのが特徴です。
なぜ地肌につけられない?
ヘアマニキュアは皮膚にも色がつきます。しかも簡単には落ちません。
そのため、地肌を避けて塗る必要があります。結果として、0〜1ミリ程度、染められない部分ができます。
サロンでは保護クリームを塗って施術しますが、それでも地肌ぎりぎりまでは塗れません。ここがアルカリカラーとの実務上の最大の違いです。
色持ちはどのくらい?
3〜4週間が目安です。表面に色を乗せているだけなので、シャンプーのたびに少しずつ落ちていきます。洗髪後のタオルドライでタオルに色がつくことも珍しくありません。白いタオルは避けてください。
ただし、その期間を過ぎたら色が消えてしまう、というわけではありません。白髪染めとして使っている場合に染めどきが来るのは、色が落ちるからというより根元の白髪が伸びてくるからです。
そしてここに、先ほどの「地肌につけられない」という制約が効いてきます。ヘアマニキュアはもともと根元ぎりぎりが染まっていないため、アルカリカラーに比べて白髪が早く目立つようになります。根元の白髪が気になりやすい方には、この点が実務上いちばん大きな判断材料になります。
メリットは?
- キューティクルを開かない — 内部を化学的に変化させない染め方です
- ツヤが出やすい — 表面に密着するため、光の反射がそろいます
- ジアミンを使わない — 酸化染料によるかぶれの心配がある方の選択肢になります
- においが少ない — アルカリカラー特有のにおいがありません
デメリットは?
- 明るくできない — 今より明るい色にはなりません
- 色落ちが早い — 3〜4週間で入れ直しが必要です
- 根元が染まりきらない — 地肌につけられないためです
- 色の種類が少ない — 繊細なニュアンスを出すのは難しくなります
- アルカリカラーにすぐ戻せない — 表面がコーティングされていると、アルカリカラーで必要なキューティクルを開く工程がうまくいきません。コーティングが落ちるのを待つ必要があります
ジアミンでかぶれた経験がある方へ
ヘアマニキュアはジアミン(酸化染料)を使いません。そのため、皮膚科でジアミンアレルギーと診断された方や、ヘアダイで頭皮に炎症などのトラブルが起きる方には、選択肢としておすすめできる染め方です。
ただし順番があります。不安がある方は、まず皮膚科を受診してください。何に反応しているのかが分からないまま切り替えると、同じことが起きる可能性があります。診断がついたうえで美容師にご相談いただくのが、いちばん確実です。
よくある質問
白髪はしっかり染まりますか?
色は入りますが、地肌ぎりぎりの0〜1ミリは染まりません。また明るい色にはできないため、白髪を明るいトーンでぼかしたい方には向きません。
家でもできますか?
市販品もありますが、皮膚に色がつくと落ちにくいため、慣れないうちは難しい染め方です。
カラートリートメントとは違いますか?
どちらも表面に色を入れる点は同じですが、ヘアマニキュアのほうが1回でしっかり入り、色持ちも長くなります。手軽さではカラートリートメントが上です。
ヘナとはどう違いますか?
ヘナは植物の色素で染めるもので、こちらも表面に着色します。色の選択肢や仕上がりが異なるので、ヘナカラーの記事もあわせてご覧ください。
ヘアカラーの種類シリーズ
- 白髪染めとおしゃれ染めの違い|同時に使える?明るくできる?
- アルカリカラー(ヘアダイ・永久染毛剤)のデメリットと対策
- ヘナカラー(草木染め)とは?メリット・デメリット
- カラートリートメントとカラーリンスの違いは?白髪への効果と使い方
- 白髪隠しヘアマスカラ・カラースプレーの選び方と落とし方
白髪や髪のお悩みに合った染め方は、サロンでもご相談いただけます。
